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「SBI証券と楽天証券、どっちにすればいい?」

NISAを始めようとした教員の8割はこの問いにたどり着く。 両社ともNISA口座開設数トップクラスで、ネット上の比較記事も山ほどある。 だが、「教員として使う場合に差があるのか」という視点で書かれた記事はほぼ存在しない。

この記事では、地共済との関係・給与振込口座との連携・ポイントの使い勝手・つみたて設定のしやすさを、教員の実態に照らして比較する。

NISAの基本的な仕組みや「そもそもNISAとは何か」については教員のNISA完全ガイドはこちら→


1. 教員がNISA口座を選ぶときの3つの軸

一般的な比較記事では「手数料」「ポイント還元率」「取扱銘柄数」の3点で比べることが多い。 教員の場合、これに加えてもう一点確認すべき軸がある。

軸①: 手数料・信託報酬

2024年以降、SBI証券・楽天証券ともに日本株・米国株の売買手数料をゼロにしている。 つみたて投資枠で購入できるインデックスファンドの信託報酬も、主要商品は年0.1%前後まで下がっており、両社で差はほぼない。

「手数料で選ぶ」という基準は2024年以前なら有効だったが、現時点ではほぼ差がなくなっている。

軸②: ポイント還元とクレジットカード積立

NISA口座でのクレカ積立ポイントが実質的な差別化ポイントになっている。

  • SBI証券: 三井住友カードでの積立でVポイント還元(0.5〜最大3%)
  • 楽天証券: 楽天カードでの積立で楽天ポイント還元(0.5〜最大1%)

楽天ポイントは2025年10月以降、ふるさと納税での利用が廃止されるなど改悪が続いているが、楽天市場での利用という観点では依然として使い勝手がいい。

軸③: 使い慣れた経済圏との相性

すでに楽天カード・楽天市場・楽天モバイルを使っている場合、楽天証券でのポイント連携が自然だ。 一方、三井住友カードゴールドNLを持っているか持つつもりがある場合は、SBI証券の組み合わせの方がポイント還元率で勝る。

教員特有の確認軸: 地共済との兼ね合い

これが一般記事にはない教員特有の軸だ。

公立教員は地方公務員等共済組合(地共済)に加入している。地共済は独自の年金・医療給付を持つが、NISA口座の開設自体には何の制約もない。「地共済に入っているからNISAが使えない」という話は誤りだ。

確認すべきは:

  • 給与振込口座との連携(引き落とし設定がしやすいか)
  • iDeCoも同時開設する場合の会社証明書の手続き(SBI・楽天どちらでも手続きは同じ)

NISA口座の開設について、学校や教育委員会への届け出・許可は一切不要だ。


2. SBI証券のメリット・デメリット——教員視点

メリット

①クレカ積立のポイント還元率が高い 三井住友カードNL(ノーリターン)との組み合わせで積立額の0.5%還元、ゴールドNLなら1%還元が得られる。年間積立120万円(つみたて投資枠)なら最大12,000ポイント相当が戻ってくる計算だ。

②取扱銘柄数が多い つみたて投資枠対応ファンドの取扱数はSBI証券の方が多い傾向がある(2026年5月時点)。「eMAXIS Slim全世界株式」「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」など主要銘柄はすべて取り扱いがある。

③iDeCoとの一体管理がしやすい SBI証券はiDeCo口座の取扱数・商品数でもトップクラスだ。NISAとiDeCoを同じ会社で管理したい場合はSBI証券が使いやすい。

④住信SBIネット銀行との連携 SBI証券と住信SBIネット銀行を連携させると、銀行口座への入金→証券口座への自動振替がスムーズになる。教員の場合、給与が入る銀行口座と分けてNISA用の口座管理をしたい場合に使いやすい。

デメリット

①初期設定がやや複雑 口座開設後、NISA口座の設定・つみたて設定・クレカの紐づけと、複数のステップがある。楽天証券と比べると画面の導線が少し分かりにくいという声は多い。

②サポート対応時間がやや短め 電話サポートの対応時間が限られており、平日の昼間にしか繋がらないことがある。教員は学校勤務中は電話できないため、サポート頼みになるケースでは不便を感じることがある。


3. 楽天証券のメリット・デメリット——教員視点

メリット

①画面が分かりやすく、初心者向け 楽天証券のアプリ「iSPEED」は操作性が高く評価されている。NISAのつみたて設定も画面の指示通りに進めやすい。「投資は初めて」という教員が入口として使いやすい。

②楽天ポイント経済圏との連携 楽天市場でのショッピング・楽天モバイルの利用など、楽天経済圏を既に使っている場合はポイントが効率的に貯まる。楽天カードでのNISA積立でポイントが加算される仕組みは変わっていない(2026年5月時点)。

③楽天銀行との連動で使い勝手がいい 楽天銀行と楽天証券を連携させる「マネーブリッジ」を使えば、楽天銀行の残高をNISA口座の購入資金として使える。普通預金の金利も0.1%に上がる(2026年5月時点)。

④つみたて設定のシンプルさ 「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」を毎月定額で買い続けるシンプルな積立なら、楽天証券の設定画面は非常に使いやすい。

デメリット

①クレカ積立のポイント還元率がSBIより劣る 楽天カードでの積立ポイント還元率は0.5〜最大1%。SBI証券×三井住友カードゴールドNLの最大1%(基本)〜3%(条件達成時)と比べると、長期的には差が出る。

②楽天ポイントの価値が下落傾向 楽天ポイントはここ数年、使い道の制限(ふるさと納税ポイント廃止など)が続いている。楽天経済圏に依存した設計のため、楽天の改悪が続くと旨味が薄れる。

③楽天銀行を持っていない場合は恩恵が半減 楽天証券の強みの多くは楽天銀行との連携が前提だ。給与振込が地方銀行や地方公務員向けのゆうちょ銀行・信用組合の場合、そのまま楽天銀行に移すかどうかを検討する必要がある。


4. 比較表——手数料・取扱商品・ポイント・積立設定

比較項目 SBI証券 楽天証券
国内株式手数料 無料 無料
米国株式手数料 無料 無料
つみたて投資枠ファンド数 約260本(2026年5月) 約240本(2026年5月)
成長投資枠ファンド数 1,200本以上 1,100本以上
クレカ積立カード 三井住友カード各種 楽天カード
クレカ積立還元率 0.5%〜最大3% 0.5%〜最大1%
ポイント種類 Vポイント 楽天ポイント
連携銀行 住信SBIネット銀行 楽天銀行
iDeCo同時開設 可・商品数多い 可・商品数あり
アプリ操作性 普通 分かりやすい
最低積立金額 100円〜 100円〜
口座開設手数料 無料 無料
NISA口座維持費 無料 無料

5. ケース別おすすめ——どの教員にどちらが向くか

楽天カード・楽天市場をよく使っている教員

楽天証券がおすすめ。 楽天経済圏でポイントが循環している状態なら、楽天証券を加えることでポイント効率が最大化する。アプリの使いやすさも初めて投資する教員に向いている。

注意点として、楽天ポイントの改悪リスク(特にふるさと納税との組み合わせ)は今後も続く可能性がある。ポイント依存度が高い場合は定期的に見直しを。

三井住友カードゴールドNLを持っているか検討中の教員

SBI証券がおすすめ。 三井住友カードゴールドNLは年間100万円利用で翌年以降の年会費が永年無料になる特典があり、積立ポイント還元率も1%。 NISAの年間上限額(つみたて投資枠120万円)をフルに積んだ場合、年間1,200ポイント以上が返ってくる。

教員の場合、クレカの年間利用100万円は日常の支払いを集約すれば届く水準だ。

NISAとiDeCoを両方始めたいシンプル派

SBI証券がおすすめ。 iDeCoの取扱商品数・使い勝手でSBI証券は業界トップ水準だ。NISAとiDeCoを1社でまとめることで、資産管理画面が一元化できる。「口座を増やしたくない」「シンプルに管理したい」という教員に向いている。

投資初心者で、まず試してみたい教員

楽天証券がおすすめ。 アプリの画面が直感的で、つみたて設定の手順が分かりやすい。「eMAXIS Slim全世界株式を毎月1万円積み立てる」という設定を最短ステップで完了できる。

初心者が最初の一歩を踏み出すハードルという観点では楽天証券の方が低い。


6. 口座開設の流れ——地共済口座からの振替えを含む

共通の開設手順

  1. 証券会社公式サイトにアクセス
  2. 口座開設申込フォームに入力(氏名・住所・職業など)
  3. マイナンバーカードまたは免許証をアップロード
  4. NISA口座を同時申し込みにチェック
  5. 審査・開設完了通知を受け取る(通常3〜7営業日)
  6. ログインしてつみたて設定・クレカ登録

給与振込口座から自動振替する場合

公立教員の給与振込口座は各自治体の指定銀行や選択銀行になっていることが多い。 証券口座への入金方法は主に2つだ:

方法①: 証券口座に直接振込 給与振込後、毎月手動でネットバンキングから証券口座に振込む。手間はかかるが確実。

方法②: 連携銀行口座を経由する自動化 SBI証券なら住信SBIネット銀行、楽天証券なら楽天銀行を中継口座に設定し、給与口座からの自動振替を設定する。教員の場合、給与が地方銀行に振り込まれていても別途ネット銀行を作って連携するのが一般的だ。

NISA口座の開設に学校への申告は不要

繰り返しになるが、証券口座・NISA口座の開設に、学校や教育委員会への届け出は不要だ。 副業で報酬を得る場合の許可申請とは全く別の話なので混同しないようにしたい。


7. よくある質問(FAQ)

Q1. NISAの運用益に税金はかかりますか?

NISA口座内での運用益(売却益・配当金)は非課税だ。通常の特定口座では運用益に20.315%の税金がかかるが、NISA口座ではゼロ。これが最大のメリットだ。

Q2. 公務員がNISA口座を開設するのに職場の許可は必要ですか?

不要だ。NISAは誰でも利用できる投資制度であり、公務員・教員だからといって職場の許可を取る必要はない。副業の許可申請とは全く別の話だ。

Q3. 地共済に加入していてもNISAは使えますか?

使える。地共済はあくまで公務員向けの共済制度(年金・医療)であり、NISA口座の開設を制限する規定はない。「地共済があるからNISAは関係ない」という話は誤りだ。

Q4. SBI証券と楽天証券、後から変更できますか?

NISA口座は1人1口座のみ有効で、同じ年内の変更は原則できない。翌年以降であれば変更手続きが可能だ。ただし変更手続きには時間がかかるため、最初にしっかり選ぶことをおすすめする。

Q5. iDeCoも同じ証券会社で開設した方がいいですか?

一般的には管理がシンプルになるため、同じ証券会社での開設をおすすめする。iDeCoについての詳細は教員のiDeCo上限額と節税効果の解説はこちら→を参照。

Q6. 楽天経済圏から離れつつあるのですが、今から楽天証券に変えるのは微妙ですか?

そう思うなら最初からSBI証券で始めた方がよい。楽天証券の優位性の多くは楽天ポイントの活用が前提だ。楽天への依存度が下がっているなら、SBI証券×三井住友カードの組み合わせが長期的に合理的だと判断できる。

Q7. 積立額は月いくらから始めればいいですか?

SBI証券・楽天証券ともに月100円から積立できる。初めての場合は5,000〜1万円/月で始めて、生活に余裕があれば金額を増やすのが定番だ。NISAのつみたて投資枠の年間上限は120万円(月10万円相当)のため、上限まで積み立てると節税効果は大きい。


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免責事項: 本記事は2026年5月時点の情報をもとに執筆しています。証券会社の手数料・サービス内容・ポイント制度は変更される場合があります。最新情報は各証券会社の公式サイトをご確認ください。投資にはリスクが伴います。最終的な投資判断はご自身でお願いします。