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最初にはっきりさせておく。

この記事は「公務員 副業 バレない方法」を探している人には向いていない。 そういう記事とは真逆のスタンスで書いている。

公立教員が副業をするなら、許可申請を正しく行い、確定申告もきちんとやる——それが前提だ。 「仕組みを理解した上で、合法的に動く」。 それだけを伝える記事だ。

元小学校教員として言えることがある。 「副業したいけど規制がよくわからない」という先生は多い。 ただ多くの場合、正確な情報を知れば「思ったよりちゃんとできる」と分かる。

法令の正確な構造を整理して、申請の手順と住民税の仕組みも含めて一気にまとめる。

※本記事の制度情報は2026年5月時点のものです。 法令・制度は改正される可能性があります。


目次

  1. 公立教員の副業——「禁止」とは何が禁止されているか
  2. 2026年4月の副業ルール改正で何が変わったか
  3. 許可申請なしでできること
  4. 許可申請が必要な副業の種類
  5. 許可申請の手順——実際に何をするか
  6. 住民税と副業の関係——仕組みを正確に理解する
  7. 教員に向いている副業の種類
  8. 副業を始める前に必ずやること
  9. よくある疑問(Q&A)
  10. まとめ——許可申請してから副業を始める流れ

1. 公立教員の副業——「禁止」とは何が禁止されているか {#h2-1}

地方公務員法で禁止されている行為の定義(38条・35条)

「公立教員は副業禁止」とよく言われるが、正確には「任命権者の許可なしに、営利活動や報酬を得る業務に従事してはいけない」という規定だ。

地方公務員法第38条の要旨はこうだ。

  • 営利を目的とする企業の役員等を兼ねること
  • 自ら営利企業を経営すること
  • 報酬を得て、いかなる事業・事務にも従事すること

これらを任命権者の許可なしに行ってはいけない、というのが38条の内容だ。 「副業そのものが禁止」ではなく、「許可なしにやることが禁止」という構造になっている。

加えて第35条には「職務専念義務」がある。 勤務時間中に副業の仕事をすることは、許可を得ていても服務違反になる。 副業は勤務時間外で行うのが大前提だ。

第33条は「信用失墜行為の禁止」。 副業の内容や方法が教員・公務員としての信用を傷つけるものであれば、38条の許可があっても問題になりうる。

「副業禁止」と「申請すれば可能」の境界線

整理するとこうなる。

区分 内容
原則許可不要 株式投資・NISAiDeCo / 不動産賃貸(一定規模以下) / 原稿執筆・講演(一定範囲内)
許可申請が必要 ブログ・YouTube等の継続的収益化 / 家庭教師・塾講師 / 農業・自営業 / その他報酬を継続的に得る活動全般
原則不可(許可が下りにくい) 営利企業への雇用(アルバイト・パート) / 競合・利益相反する業種の経営

「継続的に報酬を得る活動」かどうかが大きな分岐点だ。 一度だけ原稿料をもらった、といった単発のケースと、毎月継続的に収益が発生する活動とでは扱いが変わることがある。 判断に迷ったら所属機関の人事担当に確認するのが最も確実だ。

私立教員・非常勤教員は規制が異なる

地方公務員法が適用されるのは公立学校の正規教員だ。 私立学校の教員は地方公務員ではなく一般の労働者のため、学校の就業規則が適用される。 副業規制の有無・厳しさは学校によって大きく異なる。

非常勤(臨時的任用)の教員は、正規と同じく地方公務員法が適用されるが、自治体によって取り扱いが異なる場合がある。 自治体の人事規則を確認するか、人事担当に問い合わせるのが確実だ。


2. 2026年4月の副業ルール改正で何が変わったか {#h2-2}

2026年4月、国家公務員の兼業規制が大幅に緩和された。 この改正が地方公務員・公立教員の副業環境にも直接影響を及ぼしつつある。 教採合格直後の若手の先生も含めて、制度の変化を正確に把握しておきたい。

改正の背景——国家公務員の規制緩和から地方へ

人事院は2026年4月から、国家公務員に対して**「職員の有する知識・技能を活かした事業」および「社会貢献に資する事業」**を自営兼業として申請できるようにした。 (出典: 人事院「自営兼業制度の見直しについて」2025年12月)

これまで認められていた自営兼業は、不動産賃貸・太陽光発電・家業の継承(農業等)に限られていた。 改正後は趣味・特技を活かした自営業——たとえばスポーツ・芸術関係の教室開設や地域イベントの主催なども対象に加わった。

地方公務員については、2025年6月に総務省が各自治体へ積極推進の助言を出しており、今回の国の改正を踏まえて各自治体が「自営兼業基準」を新設・明確化する方向で動いている。 (出典: 総務省「地方公務員の兼業について」令和6年度分科会資料)

公立教員にとって何が変わったのか

地方公務員法第38条の枠組み自体は変わっていない。 「許可なしにやることは禁止」という原則は不変だ。

変わったのは申請ルートの明確化と許可基準の拡大だ。

改正前(〜2026年3月)

  • 自営兼業として認められるのは農業・不動産賃貸など限定的なケースが主
  • 「趣味を事業にする」ようなケースは許可基準が曖昧で申請しづらかった
  • 自治体ごとに「許可基準が非公表」のケースも多かった

改正後(2026年4月〜)

  • 「職員の知識・技能を活かした自営業」が承認対象として明確化
  • 自治体ごとの兼業許可基準を整備・公表する方向での動きが加速
  • 申請のルートと審査基準がより透明になりつつある

教員の場合、教育・学習支援に関する自営業(オンライン指導・教材開発・研修講師など)は、「職員の有する知識・技能を活かした事業」に該当しやすい。 申請を検討しやすい環境になったとは言える。

注意点——3つは変わっていない

改正で緩和された部分がある一方で、変わっていない点も重要だ。

1. 許可申請は引き続き必要 「申請なしでOKになった」わけではない。 自営兼業を始めるには依然として任命権者の許可が必要だ。 許可を得ずに活動を始めれば38条違反は変わらない。

2. 自治体ごとの運用差がある 国の方針が示されても、各自治体の許可基準の整備状況には差がある。 2026年5月時点で基準を整備中の自治体もあれば、まだ旧来の運用が続いている自治体もある。 「国が緩和したから自分の自治体でも通る」という判断は危険だ。 必ず自分の教育委員会・人事担当に最新の基準を確認すること。

3. 本業優先原則は不変 勤務時間中に副業関連の作業をすること、体力・集中力に支障が出るほどの活動量は許可後も認められない。 「許可が下りた=何でもOK」ではなく、本業への支障がないことが常に前提だ。


3. 許可申請なしでできること {#h2-3}

株式投資・NISA・iDeCo(資産運用は副業に非該当)

投資は副業ではない。 NISA・iDeCoを使った積み立て投資・インデックスファンドの保有・個別株の売買は、地方公務員法38条が対象とする「報酬を得ていかなる事業若しくは事務に従事すること」には当たらない。

投資による配当や売却益は「資産運用の結果」であり、労働の対価(報酬)ではない。 職場への申告義務も原則ない。

詳しくはNISAガイド・iDeCoガイドの記事を参照してほしい。

家賃収入(不動産賃貸——規模・要件あり)

不動産賃貸による家賃収入は、以下の基準を満たす範囲であれば原則として許可申請なしで可能とされることが多い。

  • 管理している不動産が5棟または10室以下
  • 年間収入が500万円未満
  • 賃貸が事業的規模でないこと

これらの基準は税法上の「事業的規模」の判定基準とほぼ重なるが、公務員の服務規程上の判断は自治体によって異なる。

規模が大きくなる場合や判断が難しい場合は、事前に所属機関に確認しておく方が安全だ。

原稿執筆・講演(一定金額・回数の範囲内)

教育関連の雑誌・書籍への原稿執筆、学会・研究会での講演については、「職務の延長」かつ「単発・少額」であれば許可不要とされるケースが多い。

ただし「単発」と「継続的」の線引きは自治体によって異なる。 たとえばブログ記事を継続的に書いてアフィリエイト収益を得るのは「継続的な報酬を得る事業」として許可申請が必要になるケースがほとんどだ。 「原稿1本」と「ブログ月間収益」を同じ扱いと考えない方がいい。

許可なし可能の基準を決める「判断フロー」

以下のフローで判断できる。

収入を得る行為をしようとしている
 ↓
継続的に報酬を得る活動か?
 → No → 単発の原稿料・講演料程度であれば原則申請不要
     (ただし自治体確認推奨)
 → Yes → 許可申請が必要
      ↓
     労働を提供するか(家庭教師・塾・バイト等)
      → Yes → 許可申請 + 教育委員会の審査
      → No → 投資・不動産賃貸なら申請不要の可能性あり
          (規模基準を確認)

「これは申請要るのか要らないのか」で迷うなら、申請した方が確実だ。 申請して「不要です」と言われるのは問題ないが、申請すべきケースで無申告だったのが発覚した場合は懲戒処分のリスクがある。


4. 許可申請が必要な副業の種類 {#h2-4}

農業・自営業・兼業(申請フロー付き)

農業・飲食業・小売業などの自営業を始める場合は、ほぼ確実に許可申請が必要だ。 「自ら営利企業を経営すること」は38条に明記されている。

許可申請で審査されるポイントは主に以下の3点だ。

  1. 職務遂行に支障をきたさないか(体力・時間・集中力への影響)
  2. 職務の公正性・信用を損なわないか
  3. 利益相反が生じないか(担当する生徒・保護者との取引など)

農業については近年、地域活性化・農業後継者不足の観点から許可が下りやすくなっている自治体も増えている。 「農業は特別扱い」という自治体もあるため、確認してみる価値はある。

ブログ・YouTube・SNS収益化——継続的か否かが分岐点

ブログやYouTubeチャンネルを開設して広告収益・アフィリエイト収益を得ることは、継続的に報酬を得る行為として許可申請が必要になるケースがほとんどだ。

よくある誤解が「月収が少ないから申請不要」という考え方だ。 収益の大小ではなく「継続的に報酬を得る仕組みがあるか」が判断基準になる。 月1,000円の AdSense 収益でも、継続的な事業として申請対象になりうる。

一方、「趣味でブログを書いているが収益化はしていない」状態であれば申請は不要だ。 収益化の設定をした時点から申請対象になると考えておくといい。

SNS(X・Instagram・TikTok等)のフォロワー数が多い先生が企業から案件依頼を受けて報酬を得る場合も、継続性があれば申請対象だ。

家庭教師・塾講師——許可が必要なケースの確認

家庭教師・塾講師・オンライン教育のインストラクターは、「報酬を得て事務に従事すること」に明確に該当するため許可申請が必要だ。

注意点が一つある。 担当している学校の児童・生徒・保護者との金銭的な関係が生じることは、「職務の公正性を損なうおそれ」として許可が下りない場合がある。 在籍校の生徒を個人で教えることは、申請以前に避けるべきケースだ。


5. 許可申請の手順——実際に何をするか {#h2-5}

申請先: 教育委員会 or 学校長(自治体によって異なる)

許可申請の窓口は自治体によって異なる。 大まかな流れとしては以下の2パターンがある。

パターンA: 学校長経由で教育委員会に申請 多くの自治体で採用されているルート。 申請書を作成 → 校長に提出 → 校長の意見を添えて教育委員会へ → 許可判断

パターンB: 直接教育委員会に申請 一部の自治体で採用。 申請書を直接教育委員会の人事課に提出する。

自分がどちらのパターンかは、最初に学校の管理職(校長・教頭)に「副業の許可申請をしたい」と伝えて確認するのが一番早い。

申請書類の内容と書き方のポイント

申請書に記載する内容は自治体ごとに様式が異なるが、一般的に求められる項目は以下の通りだ。

  • 副業の内容(どんな仕事をするか)
  • 就業先・発注者(企業名・氏名等)
  • 勤務時間・曜日(週何時間程度か)
  • 報酬額(月額・年額・単価等)
  • 開始予定日・終了予定日
  • 副業が職務に支障をきたさない理由

書き方のポイントは「職務に支障をきたさないことを具体的に示す」ことだ。 「勤務時間外のみ行う」「1週間あたり○時間以内」「特定の生徒・保護者との利益相反はない」といった記述が審査では重視される。

曖昧な記述より、具体的な数字と状況の説明を入れた方が許可が通りやすい。

許可が下りるまでの期間と承認条件

自治体によって異なるが、申請から許可通知が届くまでは1〜4週間程度が一般的だ。 副業を始める予定日の1ヶ月前には申請を出しておくことを推奨する。

許可の有効期間は多くの場合1年または2年で、更新申請が必要になる。 更新時にも同様の申請書類が必要だ。

許可条件として「副業の状況を年次報告する」「収益が一定額を超えた場合は追加申告する」といった条件が付くケースもある。

許可が下りなかった場合の対応

申請しても許可が下りないことはある。 その場合は不許可の理由を確認することが大切だ。

「職務への支障が懸念される」という理由であれば、副業の時間を減らす・内容を変更するといった修正をした上で再申請できる場合がある。 「この内容では一切不可」という回答であれば、副業の種類自体を再検討する必要がある。

「許可が出なかったが副業を始めた」というのは懲戒処分の対象になる。 承認が出るまで活動を始めないことが原則だ。


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6. 住民税と副業の関係——仕組みを正確に理解する {#h2-6}

このセクションは「副業がバレる仕組み」の解説ではなく、「住民税の正確な制度理解」として読んでほしい。 正しい処理をするために知っておくべき内容だ。

住民税の「特別徴収」「普通徴収」の違い

住民税の徴収方式には2種類ある。

方式 内容
特別徴収 勤務先が給与から天引きして自治体に納める。サラリーマン・公務員はこちらが原則
普通徴収 自分で納付書を使って直接納める。個人事業主・フリーランスが多用

公立教員の場合、給与から引かれる住民税は自動的に「特別徴収」だ。 これは本人が選べるものではなく、法律(地方税法)で給与所得者は特別徴収が原則と定められている。

副業収入が住民税に上乗せされる仕組み

副業で収入を得ると確定申告が必要になるケースがある。 確定申告をすると、副業収入を含めた年間の所得が確定し、それに基づいて翌年の住民税が計算される。

ここで「副業分の住民税が上乗せされる」という現象が起きる。 職場にはこの住民税の金額通知が届く仕組みのため、通常より高い住民税額から「副収入がある」と把握される場合がある——というのが、いわゆる「住民税でバレる」という話の構造だ。

確定申告時に「住民税は普通徴収を選択」する方法と限界

確定申告書の「住民税に関する事項」欄で「給与所得以外の住民税の徴収方法」を**「自分で納付」(普通徴収)**にすることで、副業分の住民税を職場からの天引きではなく自分で直接納める形にできる。

ただし、この方法には2つの重要な限界がある。

限界1: 自治体によっては対応していない場合がある 普通徴収を認めるかどうかは自治体の判断に委ねられており、「給与所得者は原則として特別徴収に一本化する」方針の自治体では認められないことがある。

限界2: 2027年度以降は複数給与所得は特別徴収に統一される見通し 2027年(令和9年)度の住民税から、複数の給与所得に対してはすべて特別徴収に統一する取り扱いが予定されている。 給与以外の所得(事業所得・不動産所得等)については引き続き普通徴収の選択が可能な見通しだが、制度の最新情報は確定申告前に確認すること。

正しい対処は「許可申請」と「確定申告の適正処理」

重要なことをもう一度言う。

副業収入を隠すことが目的ではなく、適切に申請・申告することが前提だ。

許可申請を経て副業をしているのであれば、住民税が増えても職場への説明はシンプルだ。 「許可申請した副業の収入があります」と言えば済む。

問題になるのは「無許可で副業をしており、それが住民税の増加で発覚した」というパターンだ。 この場合は38条違反が明らかになり、懲戒処分の対象になる。

住民税の仕組みを理解することは大事だ。 ただそれは「隠す手段を知るため」ではなく、「適正に申告・納税するための知識」として持っておいてほしい。


7. 教員に向いている副業の種類 {#h2-7}

許可申請が通りやすく、教員のスキルを活かしやすい副業を整理する。

ブログ・note——許可申請推奨のケースと収益化の流れ

教育に関する知識・経験を文章にまとめてブログやnoteで発信することは、教員のスキルと親和性が高い。

収益化まての基本フロー

  1. ブログ/noteを開設(無料〜低コストで始められる)
  2. 継続的な記事投稿で検索流入を積み上げる
  3. 収益化の設定をする前に許可申請を出す
  4. 許可が下りた後にアフィリエイト・広告設定
  5. 確定申告

「副業解禁してから始めよう」ではなく、「ブログを書いて、収益化の準備ができたタイミングで申請する」という流れの方がスムーズだ。 記事を書いている段階で収益が発生していなければ申請対象外だが、申請のタイミングを逃さないようにすること。

ブログ運営に使える副業スクール・ツールを参考に載せておく。

副業スクール・ブログ運営サポート情報はこちら

オンライン家庭教師・教材作成

教員資格・指導経験を活かしたオンライン家庭教師や教材作成は、需要が高く単価も安定しやすい。

オンライン家庭教師のプラットフォームを通じて行う場合、その多くは業務委託契約(雇用ではなく委託)だが、継続的に報酬を得る活動であることに変わりはないため許可申請が必要だ。

教材を作成してDMM・Brain・note等のプラットフォームで販売する場合も同様だ。 販売額・頻度にかかわらず、継続的な収益構造が生まれる時点で許可申請を出しておく。

フリマ・ハンドメイド販売の扱い

メルカリ等を使った不用品販売は、原則として副業に該当しない。 自分が使っていたものを売るのは「資産の処分」であり、報酬を得る事業への従事ではないからだ。

ただし「仕入れて転売する」「ハンドメイド品を継続的に製造して販売する」という場合は事業的な色合いが出てくる。 継続性・規模感によっては許可申請の対象になりうる。 判断が難しければ所属機関に確認を。

投資・資産運用(副業非該当・別枠で解説)

NISAやiDeCoを使った投資・資産運用は副業に非該当だ。 詳しくはP1・P2の各記事で整理しているので参照してほしい。


8. 副業を始める前に必ずやること {#h2-8}

所属機関の服務規程を確認する(自治体ごとに違う)

地方公務員法は全国共通だが、各自治体・教育委員会が定める「服務規程」「兼業許可基準」は自治体ごとに内容が異なる。

「他の県では許可が下りた」「インターネットで〇〇なら申請不要と書いてあった」という情報は、自分の自治体では当てはまらない場合がある。 必ず自分の所属する自治体・教育委員会の基準を確認するのが出発点だ。

確認方法:

  • 学校の事務職員・管理職(教頭・校長)に問い合わせる
  • 自治体のウェブサイトで「職員の兼業許可」「服務規程」を検索する
  • 教育委員会の人事担当課に直接問い合わせる

許可申請 → 確定申告のセットで動く

副業を始めると確定申告が必要になるケースがある。 判断の目安は以下の通りだ。

  • 副業の所得(収入 − 経費)が年間20万円を超える場合は確定申告が必要
  • 20万円以下でも住民税の申告は別途必要になる自治体がある
  • 複数の所得がある場合は確定申告を行うのが原則

確定申告の手続きが不安な先生には、クラウド会計ソフトの利用を勧める。 領収書の管理から申告書類の作成まで、かなり手間が省ける。

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証拠・申請書類は保管しておく

許可申請書のコピー・許可通知書は必ず手元に保管しておく。 万が一、後から服務上の問題を指摘された場合に「適切に申請・許可を得た上で行っていた」という証拠になる。

確定申告の控えと合わせて、副業に関する書類は最低5年間は保管しておくのが安全だ。


9. よくある疑問(Q&A) {#h2-9}

ポイントサイトの収入は副業に該当するか

ポイントサイトで貯めたポイントを現金に換える行為は、基本的に副業とは見なされない場合が多い。 ただし「ポイ活」の規模が大きくなり、事業的な活動として認定されるようなレベルになってくると話が変わる。 通常の範囲であれば問題ないが、大量の案件をこなして月数万円以上の収益を継続的に得ているならば念のため確認を。

メルカリなど不用品販売は副業か

前述の通り、自分が使っていたものを売る「不用品販売」は資産の処分であり、副業には該当しない。 ただし商品を仕入れて販売するような転売行為や、継続的に製作した作品を販売するハンドメイド販売は事業的行為に近づく。 規模と継続性次第で、申請対象になりうる。

副業収入が20万円以下なら確定申告不要か

「年間の副業所得が20万円以下なら確定申告不要」というルールは、所得税の確定申告についての話だ。

住民税の申告は別の話だ。

所得税の確定申告が不要な20万円以下の場合でも、住民税の申告(市区町村への申告)は必要なケースがある。 居住する自治体の住民税申告の要否を確認しておくこと。

また、副業所得20万円以下でも確定申告をした方が得になるケース(医療費控除・ふるさと納税の控除を受けたい場合等)もある。 確定申告するかどうかは「不要かどうか」ではなく「するとどうなるか」で判断するのがいい。

ブログは開設しただけでも申請が必要か

収益化の設定をしていない、つまりアフィリエイトリンクを貼っていない・AdSenseの申請もしていない段階であれば、申請の対象外と見なされることが多い。

ただし収益化の設定をした瞬間から申請対象になると考えるべきだ。 「まずはやってみて、収益が出たら申請する」という順番にしてしまうと、申請前に収益が発生した期間が無許可期間になるリスクがある。 収益化を設定する前に申請を出すのが正しい順番だ。


10. まとめ——許可申請してから副業を始める流れ {#h2-10}

この記事でまとめたことを改めて整理する。

Step 1: 服務規程・兼業許可基準を確認する 自分の自治体・教育委員会が定める基準は、ネットの情報とは異なる場合がある。 まず校長・教頭または教育委員会人事担当に確認する。

Step 2: 許可が必要な副業かどうかを判断する 継続的に報酬を得る活動であれば、基本的に許可申請が必要だ。 迷ったら申請する方向で動く。

Step 3: 申請書を作成して提出する 副業の内容・時間・報酬額・職務への影響がないことを具体的に記載する。 提出先は学校長経由または教育委員会に直接(自治体による)。

Step 4: 許可が下りてから副業を開始する 許可通知が届く前に活動を始めないこと。 許可通知書のコピーは必ず保管する。

Step 5: 確定申告を適正に行う 副業の所得が年間20万円を超えれば所得税の確定申告が必要。 20万円以下でも住民税の申告が必要なケースがある。 クラウド会計ソフトを使えば手間が大幅に省ける。


「許可申請なんて面倒」と思う先生もいるだろう。 ただ実際のところ、申請書1枚書いて提出するだけの話だ。

元教員として感じることは、「職場に黙ってやっている」というストレスを抱えながら副業を続けることの方がずっとしんどい、ということだ。 適切に申請して許可を得た上で副業をしている方が、精神的にも動きやすい。

副業を「ルールを破ってこっそりやるもの」ではなく「きちんと申請して認められたもの」として動ける土台を作ることが、長く続けるための前提だ。


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免責事項

本記事は情報提供を目的としています。 副業・兼業に関する判断は所属機関の服務規程および個別の状況によって異なります。 具体的な行動前に所属機関の人事担当または職員団体にご相談ください。

本記事の制度情報は2026年5月時点のものです。 法令・条例は改正される可能性があります。 最新情報は総務省・各自治体・教育委員会の公式情報でご確認ください。